『シン・ゴジラ』の感想

20016年7月に公開された新たに生まれ変わったゴジラ『シン・ゴジラ』観てきました。
賛否両論出ていましたが、いやー面白かった。

期待していなかった分、まさかこんなにもワクワクさせられるとは思ってもいませんでした。

特筆すべきは圧倒的なリアリティー感
副題は「現実(ニッポン)対虚構(ゴジラ)」

ゴジラが日本に現れたら本当にこういった状況になるのだろうなと思ってしまう脚本。
それゆえにスクリーンに見入ってしまいました。

ということで、今回はゴジラ(石原さとみ風に言うとガズィーラ)のお話。
まずは簡単な映画の内容から

【以下若干のネタバレがあります。】

 

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『シン・ゴジラ』の簡単な内容

原因不明の水中爆破が海ほたる近くの東京湾沖で発生。

日本政府は当初火山噴火の線で対応を協議するが、その後、謎の超巨大生物が原因だと知る。
その生物は猛スピードで日本大陸へと近づき、大田区蒲田を通る呑川(のみかわ)を遡上。
次第に川が狭くなる中、遂に謎の巨大生物は水中からその姿を現す。。

―観客の反応―
観客:「お、早速ゴジラの登場か!?」

海ほたる付近で超巨大生物が水中からしっぽを出す。
観客:「ゴジラのしっぽってあんなだったっけ?」

超巨大生物狭い川を遡上
観客:「やっと、ゴジラの全貌がわかる!!」
   
超巨大生物遂に上陸。
観客「・・・なんか気持ち悪いの出てきたー!!」

続きは劇場で。

 

ハリウッド版との比較

シンゴジラ公開のちょうど2年前、2014年7月に渡辺謙も出演し話題となったアメリカ版ゴジラが日本で公開されました。その作品のゴジラは今までの日本のゴジラ像を引き継いだまま、現代のハリウッド版に蘇らせた印象を受けます。

そのため、ゴジラの全貌が物語中盤で映し出されたときは、懐かしさを感じ、なぜだか涙がでそうになりました。

 

 

対して、今回の『シンゴジラ』は最初から最後まで得体のしれない不気味さが画面から漂っていました。
ゴジラを見て、不気味・気持ち悪いと感じたことは1998年公開のハリウッド版ゴジラを除けば今までありませんでした。
平成初期に公開されたゴジラ像を期待していた方からすると、期待と違ったかもしれませんが、私はいい意味で期待を裏切られ、予想がつかない展開にワクワクしました。

 

感想

確かに、ゴジラがあんな狭い川を通って、東京に来たがった理由が不明だったり (原発に向かうならまだしも、あんなにミサイル撃たれながら、なんでけなげに東京に向かうんだ?)とか、
最後のヤシオリ作戦は準備期間がとても短い中、完ぺきに実行できたことに違和感を感じたり (あんなにたくさんの高層ビルを大破させた後に、よくあんなに大量の車両が通れる道があったな)などと、
疑問点を出せばたくさん出てきますが、全体を通して感じたワクワク感は昨今の日本映画ではなかなか味わえない貴重な経験でした。

また、3.11をきっかけに表出した原発問題・日本政府のリーダーシップの欠如について
これほどエンターテインメント性を持って、象徴的に表現できた作品は今までなかったのではないでしょうか。
そういった意味でも観る価値のある映画だとも思います。

では、そもそもなぜゴジラというキャラクターがこの世に生まれたのかを
当時の社会的状況を中心に説明しようと思ったのですが、興奮のあまり前置きが長くなってしまいました。。

ということで、「ゴジラのキホン」は次回の記事『第五福竜丸事件のキホン~『ゴジラ』生み出した事件~』で。