自分の気持ちに正直であり続けることはカッコいいのか?【バチェラー3の感想】

衝撃の結末が待っていると話題になっている「バチェラー・ジャパン3」。
最後まで観てみました。

いやー、面白かったです。
感情むき出しの人間ドラマがこれでもかと描かれていて、久々にこんなにも熱中してドラマを観てしまいました。

最後のあの大どんでん返し。
最高の男性として散々あがめられていたバチェラーが、ラストには最低男として扱われるストーリーに、もう体がシビれました。
どんな胸糞映画よりも、モヤモヤするし、ハラハラするし、誰かに語りたくなる結末でした。
最高のエンターテイメントです。

番組の終わりに、出演していた女性がバチェラーに対する感想を求められて
「ほんま人間してんなぁー」
と答えたのはまさにその通りで、人間臭さ満載の物語でした。

(3の評価とコメント数の異常さが衝撃度合いを物語っています。)
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「バチェラージャパン3」の内容

観ていない方は、ぜひご覧になってみてください。
忙しい方は、最後の2話(11話&12話)だけ観ても充分楽しめる内容になっています。

以下、ネタバレします。

あゆみさんを最後に選びながらも、1ヶ月で別れ、本編で選ばなかっためぐみさんと付き合ったバチェラー。しかも、あゆみさんと付き合ってる間にめぐみさんに交際を迫っていたという行動の素早さ。笑

自分の行動を非難する出演者。
彼女らを納得させるため(自己を正当化させるため)に、バチェラーは、
「自分の感情に正直に従った結果なんです!(恋愛ってそういうものでしょ?)」
と、何回も主張します。

見ていた多くの人がバチェラーに対して、
「そうだけどさぁー、、、」
と、納得いかない気持ちを抱いたことでしょう。

さっしーも「マジで胸糞悪い」とまで言ってましたしね。笑

私もなんだかすごくモヤモヤしました。
何にモヤモヤしたかというと、バチェラーが「自分の感情に正直であること」に対して胸を張っているところです。

モヤモヤの正体

バチェラーは、「やっぱりめぐみさんを好きになってしまったんです。そこは筋を通したいんです。」
ぐらいの勢いでなんとか最後までカッコよさを演じ続けようとします。

だけど、「自分の感情に常に正直であり続けること」ってそんなにカッコいいことなのかなー?
っていうところにモヤモヤします。

僕らは日々、いろんな欲望を我慢しながら、目の前の生活を送っています。
眠たい、遊びたい、食べたいなどなど、生物的な欲望を我慢しながらも、なんとか社会の中で与えられた役割を演じています。

自分の欲望に我慢ができない人がいたら、その人はだらしのない人とみなされてしまうのが現代社会です。

恋愛感情に限ってみても、同じことかなぁと思います。

恋愛感情って良い時もあれば悪い時もあります。
もし、パートナーへの恋愛感情があまりよくないときに、別の素敵な女性が現れたら?
自分の感情に正直でいたら、今の彼女と別れて別の女性にアプローチすることになります。
今回のバチェラーがまさにそうでした。

そんなフラフラした恋愛の先に、番組のいう「真実の愛」なんて無さそうな気がしてしまうんですよね。

恋愛もどこかで我慢しないといけないし、自分の感情に折り合いをつけないといけないこともあります。
感情の赴くままの恋愛行動をする人は、だらしのない人とみなされてしまうのかなぁと思うのです。

もちろん、「世間の評価なんて関係ない。自分がカッコいいと思うかどうかだ!」
と主張されるかもしれません。
が、どうしても自分の感情に正直であり続けた先に、いい人生は待っていない気がするのです。
むしろ自分の感情に折り合いをつけながらも、日々を楽しく生き抜いている人の方がカッコいいなぁと感じます。(この点は個人の価値観で分かれる所かと思うので、あくまで私の価値観ですが。)

多くの人が私と同じようにそんな想いを抱いていたのではないでしょうか?
そんな中で、バチェラーは自分の感情に正直であることを、さもカッコいいかのように胸を張って主張していたので、視聴者はモヤモヤしたのかなぁと思います。

何かを選ぶということは、何かを捨てるということ

バチェラーがなぜあんな行動をとってしまったかというと、あの極限の状態で選びきれなかったんだと思います。

何かを選ぶということは、何かを捨てるということ。
ラストの選択において、どちらかを切り捨てるということが彼の中で決断しきれなかったんだろうなと推測します。

「じゃあ、偉そうに語っているお前はできるのか?」
と言われたら、絶対無理です。
私だったら最初の段階で辛さのあまり逃げ出していたことでしょう。(そもそもバチェラーになんてなりえないスペックですが、、)

極限状態を耐え続け、最後までありのままの自分をさらけ出してくれたバチェラー、本当にお疲れ様でした。
あなたのおかげで最高の作品がこの世に誕生しました。(皮肉抜きで)
私はあなたの恋愛をいつまでも応援します。